Amazonが苔をレコメンドしてくるのですが
みなさんはAmazonのレコメンド機能というものはご存知だろうか?
トップページに出てくるおすすめ商品、あれである。
その他にも『一緒に購入されている商品』や『この商品を買った人はこんな商品も買っています』というのも同じだ。自分の購入履歴や検索履歴などのデータを基にして好みに近い商品を自動で表示し、まとめ買いや顧客のリピートを促す機能である。インターネットショップには必須の機能だ。
そんなAmazonをいつものように何気なく閲覧していると、こんな本をレコメンドゥしてきたのだ。
『苔の話ー小さな植物の知られざる生態』
『知りたい 会いたい 特徴がよくわかるコケ図鑑』
…………?
なぜだ。
もちろん僕はAmazonで苔を購入したことは無い。そもそも買えるのか?苔。
売ってた。苔。
売ってるのは良いとして、僕はネットはおろか、普段から苔の話などしたことがない。
コケティッシュ感満載のDVDを検索しまくっている事実は認める。しかしエロスの完全な対局とも言える苔のことは検索すらしたことがないのに、なぜレコメンドゥされるのか。
しかも、なぜ草花や昆虫という主役級の生物ではなく、自然界の脇役とも言えるような苔をプッシュしてくるのか。
更にはなぜ苔自体ではなく、それに関する本なのか。なぜ、すでに苔にハマっている前提で、もっと知りたがっている感じにしちゃってるのか。なんだったら紹介されている本の2冊目なんて、『会いたい』とか言って苔を擬人化している節まである。
Amazonの中の僕は、苔に対してすごく積極的で、かなりの前傾姿勢になっているのが見てとれる。
恐ろしいことだ………
コンピューターに支配される嗜好。ネットの世界で展開される僕の人物像は、現実の意志とは関係なく知らぬ間に構築されている。
Amazonは僕に「コケ同然」「コケ野郎」「コケコッコ」などというレッテルを貼ろうとしているのか。
突然の出来事に気が動転してしまっていたようだ。少し冷静になろう。
よくよく考えてみると、超一流企業であるAmazonが全く関係のないレコメンドをするのだろうか?もしかしたら自分で気がついていないだけで、すでに苔に惹かれている自分がいるのかも知れない。実は僕が生活している中で、いつの間にか『コケ感』が出ていたのではないか。それをいち早く察知したのはAmazonであったと…
そして………
やだ……あたしったら…いつのまにか苔のことが気になり始めてる……?
その証拠に、2冊の本はどちらもほしい物リストに登録してしまった。ポチってしまうのももはや時間の問題だ。
苔の動画を探してしまう自分。
苔のLINEスタンプを探してしまう自分。
Amazonのレコメンド苔ラッシュはとどまる所を知らず。
ああ、苔が気になってしかたがない。うふふ…
僕はAmazonさんに一生ついていきます…
Amazonさん、いや、もといジェフ・ベゾス御大、他のカスタマーにもやっちゃってください。レコメンドゥを。